歯科コラム

2018.05.24

Q.乳歯はいずれ抜けるので根管治療しなくてもよいですか?

A.乳歯に根尖病巣が出来たりすると永久歯に悪影響を及ぼすため、乳歯でも積極的に根管治療はした方が良いと考えます。

虫歯が大きくなると、やがて神経の部屋まで到達するため強い痛みを感じます。
そこまで虫歯が進んでしまった場合、根管治療つまり、虫歯菌に感染した神経を除去して、消毒する必要があります。
しかし患者さんの中には、「乳歯はいずれ抜けるのだから放置しても問題はない」と考える方もおられます。
しかし、それはとても危険なことです。

神経の部屋まで達した虫歯を放置すると、「根尖病巣」ができることがあります。根尖病巣とは、歯の根っこの先にできた膿の袋のことです。
この膿の袋は顎の骨を溶かしながら大きくなっていきます。
そのため、乳歯に根尖病巣ができると、その下から生えてくる永久歯への影響が及びます。
後から生えてくる永久歯が発育不全になったり、生えてくる位置がズレてしまうなどの影響が考えられます。

虫歯は放置しても治ることはありません。とりわけ乳歯の虫歯は進行が早いです。
虫歯が見つかったなら、早めに治療しましょう。
そして虫歯を予防するために、日ごろから歯科医院で定期検診を受けましょう。

2018.05.23

Q.大人でも矯正できますか?

A.年齢に問わず、子供でも大人でも矯正治療は可能です。

ご自身の歯並びに自信のない方は大勢います。歯を見せたくないために、大きな口で笑うことができないかもしれません。矯正治療に興味があっても、子供が行うものとあきらめるかもしれません。しかし、大人の方でも矯正治療は可能です。矯正治療を始めるのに、年齢の上限はないと考えています。

■矯正治療には以下のメリットがあります。

1.歯並びのコンプレックスの解消

今まで歯を出して笑えなかったかもしれませんが、歯並びが整うことで、笑顔に自信が見てるようになるかもしれません。気持ちも明るくなるでしょう。

2.噛み合わせが良くなる

歯並びが悪いと、通常の噛み合わせよりもずれるため、噛み合わせが悪くなります。矯正をするなら、正しい位置でしっかりと噛むことができます。

3.全身のバランスが整う

噛み合わせが正常の位置に戻ると、身体のバランスも整います。また食物をしっかりと噛むことができるため、胃腸の調子も向上します。

 

■大人の方の矯正には以下のリスクもあります。

・矯正治療に時間がかかる

子供と比べて骨が硬いため、歯が動いてくるのに時間がかかります。

・痛みを伴う

骨が硬いため、歯が動くときに子供よりも痛みが強くなりがちです。

矯正治療に関して、お気軽にご相談下さい。

2018.05.22

Q.キシリトールって歯にいいのですか?

A.虫歯の原因にならなかったり、虫歯菌の活動を抑えてくれるため効果的です。

キシリトールとは、糖アルコールの一種で、天然の代用甘味料です。
イチゴやトウモロコシなどの食材にも含まれています。砂糖と比べてカロリーも低いです。
テレビコマーシャルでもキシリトールガムの宣伝が流れますが、キシリトールは虫歯の原因とならないため、歯にいいと言われています。私たちのお口の中にはミュータンス菌という虫歯菌が存在します。


このミュータンス菌はお口の中に入ってきた食べ物や飲み物の中に含まれる“ショ糖”を分解しながら増殖します。
このときに作られる酸が虫歯の原因になります。
しかし、ミュータンス菌はキシリトールを分解することができません。酸も発生することがないため、虫歯の原因になりません。

また、キシリトールは虫歯菌の活動を抑える働きがあります。ミュータンス菌はキシリトールを分解できないため増殖することができません。
逆に栄養となるものがないため、徐々に数が減っていきます。そのため虫歯予防に効果的なのです。

ただし、キシリトールガムを食べていたら虫歯に全くならないということはありません。食後は必ず歯磨きをして、汚れを落としましょう。

2018.05.21

Q.親知らずはいつ生える?

A.個人差はありますが、だいたい20歳前後から生えてきます。

親知らずとは、1番最後に生えてくる永久歯です。第三大臼歯、または智歯とも言われます。個人差はありますが、だいたい20歳前後から生えてきます。しかし、この親知らずは生えている方向によっては出てこなかったり、半分だけしか生えてこないということもあります。さらに、生まれつき親知らずがないという方もいます。

親知らずに起こりやすいトラブルには以下のものがあります。

1.歯茎が腫れる

親知らずは歯茎を突き破って出てきますが、生えている方向によっては手前の歯に引っかかってしまい、半分だけしか出てこないかもしれません。そうすると歯と歯茎の境目に食べカスや歯垢がたまりやすいため、歯茎に炎症が起きて腫れます。

2.虫歯や歯周病になりやすい

親知らずは1番奥に生えてくるため、歯ブラシが届きにくいです。磨き残しが多くなりがちなため、虫歯や歯周病になりやすいです。

3.手前の歯への影響

歯と歯の間が虫歯になった場合、親知らずの1本手前の歯まで虫歯になります。また、親知らずが歯周病になった場合、手前の歯とも歯槽骨という骨を共有しているため、手前の歯も歯周病になってしまいます。
親知らずのことで気になることがある場合、歯科医師に相談しましょう。

2018.05.20

Q.ドライマウスってなんですか?

A.唾液分泌量の低下により、乾燥したお口の中を指します。

ドライマウスとは、唾液の分泌が少なくなることによって口の中が乾燥することです。

ドライマウスの原因にはいくつか考えられます。

・ストレス
・口呼吸
・糖尿病
・シェーグレン症候群
・薬の副作用
唾液の量が少なくなると、お口の中の粘膜は乾燥し、ちょっとした衝撃で傷つきやすくなります。

また舌も乾燥するため、味覚を感じなくなったり、舌が摩擦によってヒリヒリして、食事すら取れなくなることもあります。

 

唾液の分泌量を増やすために、唾液腺マッサージをしましょう。

・舌下腺という唾液腺を刺激するために、顎先の内側を親指で優しく円を描くようにマッサージ
・耳下腺を刺激するために、耳の穴の前方にあるくぼみを親指でマッサージ
・顎下腺を刺激するために、顎のエラ部分の内側をマッサージ

また口呼吸が癖になっている方は、意識的に鼻呼吸するようにしましょう。抗うつ剤などのお薬は唾液分泌を抑える副作用があります。

ドライマウスの方は担当医師と相談して、副作用の少ないものを処方してもらいましょう。またこまめに水分補給して、乾燥から守りましょう。

2018.05.19

Q.どうして歯垢ができるのですか?

A.歯や歯茎の境のポケットに細菌が繁殖することによって、歯垢は形成されます。

鏡を見たときに、歯の表面や歯茎との境のところに、白っぽい汚れがついているのが見えるかもしれません。これが歯垢、またはプラークと呼ばれるものです。歯垢の中には1mg中1億個もの細菌が含まれているため、とても不潔です。

私たちのお口の中には何百もの細菌が常在しています。それらの細菌が、歯に付着しても通常は唾液や歯磨きによって洗い流されるため、繁殖出来ません。しかし、歯と歯の間や、歯と歯茎の境目のポケットに潜むと、そこで繁殖していきます。2日ほどかけて増殖します。また、虫歯菌の一種である「ミュータンス菌」は、お口の中に入ったショ糖を分解するときに、「グルカン」という粘り気のある成分を出します。そのため歯垢はより強固に結びつき、落ちづらくなります。

歯垢をなるべく作らないために、以下のことを実践しましょう。

・ていねいに1本ずつ歯を磨く
・毎晩歯間ブラシやデンタルフロスで歯と歯の間を清掃する
・歯科医院でブラッシング指導を受ける
・毎月新しい歯ブラシに交換する

2018.05.18

Q.なぜ、口の中は切れてもすぐ治るのですか?

A.唾液の中には、抗菌作用や自浄作用があるため、他の体の部位と比べて早く治ります。

包丁で指を切ってしまったり、火傷してしまったとき、治るのに1週間以上かかることもあります。傷口に細菌が感染して化膿してしまった場合、治癒するまでにはさらに時間が必要です。しかし、お口の中を切ってしまったり、火傷をしても早く治ります。それには唾液の作用が関係しています。

1.自浄作用

唾液には、自浄作用があります。お口の中の食べカスや、歯垢を洗い流してくれるのです。そのため、傷口に付着した細菌も洗い流してくれます。

2.抗菌作用

唾液の中には、「ラクトフェリン」や「リゾチーム」といった抗菌物質が含まれています。そのため傷口で細菌が繁殖するのを抑え、清潔に保ってくれます。

3.保湿作用

唾液の中には、「ムチン」というお口の中を保湿して、保護する物質が含まれています。そのため、傷口が守られ早く治癒します。

このように、唾液にはたくさんの効果があるため、お口の中の傷は治りが早いのです。ただし、偏った食事をしているとお口の中は荒れやすいです。特にビタミンB類が含まれている材料を積極的に取るようにしましょう。

2018.05.17

Q.スポーツの時にはめるマウスピースはどんな効果がありますか?

A.歯や顎を守ったりするだけでなく、瞬発力を高める働きもあります。

ラグビーやアメリカンフットボール、そしてボクシングなどのコンタクトスポーツには、マウスピースは欠かせません。

マウスピースをつけることには、以下のような効果があります。

・歯を守る
・下顎の骨折を予防する
・脳への衝撃を和らげる
・口腔内の粘膜(頬や舌など)を守る
・集中力を高める
・瞬発力を高める

マウスピースは、口腔内を守るだけでなく、瞬発力や集中力などのスポーツに欠かせない力を高めることができます。なぜなら、上下の歯がしっかりと噛み合わさると、体全体の動きが一度止まります。そのため次の動作へ力を出しやすいのです。

マウスピースは市販されているものと、歯科医院で作るものがあります。市販のものは安いですし、自分で簡単に作ることができます。
しかし、安易な作りのためしっかりと上下の歯が噛み合うことが難しく、外れやすいです。
一方、歯科医院で作るマウスピースは、歯型を取ってから製作するオーダーメイドのため、噛み合わせがよく、外れることも基本的にはありません。
そのため歯科医院で作ることをお勧めいたします。

2018.05.16

Q.神経の治療って1回で終わらないのですか?

A.神経のあった部屋を消毒したり、その後土台や被せ物の型どりを行うため、1回では終わりません。

神経の治療を行うには、何度か歯科医院に通わなければなりません。神経の治療をしなければいけない原因によっても、治療の回数は変わってきます。
例えば、虫歯が神経の部屋まで到達した場合、内部が虫歯菌に感染しているため、何度か消毒をして虫歯菌を殺菌しなければなりません。

しかし、転んで歯を折ってしまったなど虫歯以外の理由で神経の治療になった場合、消毒を何度もする必要はありません。

そのため虫歯の時と比べて、治療回数は減ります。消毒が終わった後、空洞になった神経の部屋を最終的なお薬を詰めます。これで根管治療は終了です。

しかし根管治療が終わっても、全ての治療が終わったわけではありません。神経を抜いた歯はもろいため、補強するための土台を作る必要があります。土台をどのような材質で作るかによって回数は変わりますが、一般的な保険治療の場合、以下の治療工程があります。
1.土台の型どりをする
2.出来上がった土台をつける
3.最終的な被せ物(クラウン)を作るための型どりをする
4.出来上がった被せ物をつける

最近は、土台や被せ物をその場で作れる機械もあるため、患者さんの通院回数は少なくなりました。

それでも、全ての行程を1回で終わらせることはできないため、何度か通う必要があります。

2018.05.15

Q.歯周病って何ですか?

A.歯周病菌によって、歯周組織が破壊されていく感染症のことです。

歯周病は、30歳以上の方の5人に4人がかかっていると言われています。80%が歯周病なのです。

また、世界で最も感染者の多い病気としてギネスブックにも登録されている病気でもあります。

時代や国に関わりなく、多くの方がこの歯周病に悩まされてきました。

私たちの口腔内には歯周病菌が生息しています。この歯周病菌はプラーク(歯垢)の中に生息します。食べカスをエサにして増殖しますが、その際に毒素を排出します。この毒素によって歯ぐきに炎症が起きることが、歯周病の始まりです。その状態を放置すると、やがて歯を支える歯槽骨まで溶けていきます。最終的には歯を支えきれなくなって、抜けてしまうのが歯周病です。

歯周病を予防するために、以下のことを心がけましょう。

・毎食後、特に就寝前の歯磨きを念入りに行う
・歯間ブラシまたはデンタルフロスを使用して、歯間部を磨く
・定期的に歯科医院でブラッシング指導を受ける
・定期的に歯科医院でクリーニングしてもらう

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