歯は毎食後磨いた方がいいの?<お口のQ&A>
できるだけ毎食後磨きましょう。
食べたあと必ずお皿を洗いますね。一度使ったお皿を洗わずに何時間も放置し、その後また使うことはしないと思います。そのため食後は必ず歯磨きをして、口腔内をキレイにする必要があります。
ごはんを食べるとどうしてもお口の中には食べかすが残ってしまいます。それを放置していると、お口の中に常在している細菌がその食べかすをエサに繁殖していきます。その際に出される酸によって歯が徐々に溶けて虫歯ができたり、また細菌が出す毒素によって歯を支える周りの骨である歯槽骨が溶かされていくと歯周病になったりします。虫歯も歯周病もひどい場合、歯を抜かなければなりません。虫歯や歯周病を予防するためには、歯磨きは欠かせないのです。
できるだけ毎食後、歯磨きしましょう。仕事場や外出中など、やむを得ず歯磨きができない場合は、うがいだけでもしてください。また、寝ている間はほとんど唾液が分泌されません。そのためお口の中が乾燥して、歯周病菌や虫歯菌が繁殖します。できるだけ菌の繁殖を防ぐために夜寝る前はしっかりと、できれば10分ほど時間をかけて、一日の汚れをキレイに落としましょう。
虫歯の原因は主に、歯質、細菌、糖質、時間の4つあります。
虫歯の原因は主に、歯質、細菌、糖質、時間の4つあります。
①歯質
歯質(歯の質)は、個人差があります。歯の表面を覆っているエナメル質は、骨よりも固く、体の中で一番硬い組織です。このエナメル質がもともと丈夫な方もいれば、弱い方もいます。歯が丈夫な方は虫歯菌が出す酸にさらされても、なかなか歯の表面が溶けないため、虫歯になりにくいです。
②細菌
お口の中には「ミュータンス菌」という虫歯菌が常在しています。このミュータンス菌は、お口に入ってきた食べ物や飲み物に含まれている“糖分”をエサにして酸を作ります。エナメル質はpH5.5よりも下がると徐々に溶けていきます。そのためミュータンス菌の数が多いほどが作り出される酸の量も多くなります。そのため虫歯になりやすくなります。
③糖質
ミュータンス菌は糖を分解して、酸を作り出します。そのため、甘い食べ物や飲み物をだらだらと食べているとその分、酸の産生量は増えるため虫歯になりやすくなります。
④時間
上記の③つの要素が重なる時間が長ければ長いほど、虫歯になりやすくなります。
その他の要因としては、唾液の性質があります。唾液は酸性に傾いたお口の中を中性に戻す働きがあります。この力が弱いと、虫歯になりやすくなります。また歯並びが悪いとどうしても磨き残しが多くなり、虫歯になりやすくなります。食習慣を見直したり、フッ化物の入った歯磨き剤を使用するなどして、虫歯予防していきましょう。