歯科コラム

2018.04.24

入れ歯はどういう場合に作るのですか?<お口のQ&A>

何らかの理由で抜歯したところの治療方法のひとつに、入れ歯の作製があります。

虫歯や歯周病などが原因で歯を抜いた場合、そのまま放置するのはよくありません。抜歯した歯の前後の歯が倒れ込んできたり、噛み合うはずの歯がなくなるため対合歯(噛み合っていた歯)が移動してきます。歯が移動してくると全体の噛合わせもズレてきます。噛合わせがズレると顔の形や全身のバランスにも影響を与えます。このようなことが起きないための治療方法のひとつに、入れ歯の作製があります。

入れ歯には多くの種類があります。保険で作ることのできる入れ歯もあれば、自由診療の入れ歯もあります。入れ歯のメリットには以下の点があります。

・取り外して洗える

・保険適応のものがある

・1本から広範囲の歯の欠如にも対応できる一方、デメリットもあります。

・違和感がある

・バネをかける歯に負担をかける

・保険の範囲内では審美性に劣る

抜歯した部分の治療法には、入れ歯作製の他にもブリッジの作製や、インプラントなどもあります。それぞれの治療方法にはメリット・デメリットもあります。よく歯科医師からの説明を聞き、どの治療方法が最適か相談しましょう。

2018.04.24

子供を産むと歯が弱るって本当ですか?<お口のQ&A>

つわりなどで歯磨きができなくなると、虫歯・歯周病になるリスクが高いです。

昔から、「出産をすると歯が1本無くなる」とか、「歯に含まれるカルシウムが赤ちゃんにとられて、歯がボロボロになる」と言われています。しかし歯からカルシウムが溶け出すことはまずありません。なぜなら歯は代謝しないからです。赤ちゃんの成長に必要なカルシウムは、母親の骨から溶け出されるカルシウムによって供給されていきます。

妊娠するとつわりの期間がありますが、その間は普段よりも甘いものや酸味のあるものを欲します。しかし歯ブラシをお口に入れると気持ち悪くなり、歯磨きができないという方が多いです。食べ物を食べる回数が多いのに歯磨きができないため、結果として虫歯ができてしまったり、歯周病が進んでしまうケースがあります。

妊娠初期はつわりがあったり、不安定な時期なので、安定期である5ヶ月~8ヶ月頃に一度歯科医院でお口の状態を見てもらいましょう。安定期であれば基本的に治療することができるので、虫歯があるならそのときに治しましょう。また歯周病は低体重児出産のリスクを高めることがわかっています。クリーニングをして、お口の中を清潔に保つようにしましょう。

2018.04.24

寝ぞうが悪いと歯も悪くなるんですか?<お口のQ&A>

横向きに寝たり、うつ伏せに寝たりすると歯並びに影響があります。

「横向きに寝る」、「うつ伏せに寝る」、「仰向けに寝る」の中でどの体勢が1番歯にとっていいのでしょうか?それは、「仰向けに寝る」ことです。横向きに寝てしまうと、下になる側の歯に圧力が加わり、中に押し込まれるような歯並びになる危険性があります。また顎がずれる原因ともなるため、噛み合わせのズレ、そして顎関節症を引き起こす恐れもあります。
 
うつ伏せに寝てしまうと、前歯に余分な圧力がかかります。その状態が何時間も続くと、前歯が内側入り込んだような歯並びになる恐れがあります。また、うつ伏せに寝ると、呼吸がしづらくなります。普段は鼻呼吸をしていても、寝ている間は口呼吸になってしまうかもしれません。口呼吸は前歯が前に出てくる原因となります。いわゆる出っ歯になってしまうのです。他にも、お口の中が乾燥するため、口腔内細菌が繁殖しやすくなります。前歯の歯茎に炎症が起きてきてそれがやがて歯周病へと繋がったり、また虫歯になりやすくなります。
 
正しい寝る体勢は、「仰向け」です。何十年と同じ姿勢で寝ていると癖がついてきます。それを変えるのは難しいかもしれませんが、できるだけ仰向けで寝ることを意識しましょう。特に小さい時から子供を仰向けで寝るように教えてあげましょう。

2018.04.24

銀歯は体に悪い影響がありますか?<お口のQ&A>

人によっては、金属アレルギーになるリスクがあります。

虫歯治療のひとつに、金属の詰め物や被せ物(クラウン)を入れる方法があります。保険の範囲内で奥歯の虫歯を治そうとすると、小さい虫歯はプラスチックの詰め物(レジン)で対応できるかもしれませんが、大きい場合は金属の詰め物、もしくはクラウン(被せ物)になります。このときに使われる金属はたいていパラジウムという金属ですが、一昔前の虫歯治療には、水銀が含まれているアマルガムという金属が使用されていました。

金属の詰め物を入れるデメリットには以下のものがあります。

・金属アレルギーを引き起こすことがある

・審美性に劣る

・二次カリエス(再度虫歯になること)のリスクがある一方メリットもあります。

・耐久性に優れている

・保険適応のため治療費が安い

歯科で使用されている金属は安全だとは言われていますが、それでも金属が体にいいことはありません。お口の中は高温多湿のため、微量ではありますが金属はサビて溶け出してきます。人によっては金属アレルギーを引き起こします。

数年前から小臼歯(前から4番目と5番目の歯)には、CAD/CAM冠というプラスチックとセラミックが混ざったクラウンが保険適応になりました。しかし奥歯(大臼歯)のクラウンは保険では金属になってしまいます。費用は金属と比べると高額にはなってしまいますが、やはりセラミックなどのメタルフリーの詰め物は体には優しいです。歯科医師とよく相談して決めましょう。

2018.04.24

虫歯は歯磨きで治りますか?<お口のQ&A>

基本的に虫歯は歯磨きでは治らないため、適切な治療が必要です。

虫歯は一度できてしまうと、ほとんどの場合自然には治りません。お口の中に常在しているミュータンス菌(虫歯菌)が糖分を代謝したときに酸を出します。この酸によって歯が徐々に溶かされるのが虫歯の始まりです。虫歯が進むと、次第に冷たいものがしみるようになったり、ズキズキ痛むようになります。このように自覚症状が出ている虫歯は歯科医院で適切な処置を受ける必要があります。

しかし、ごく初期の虫歯であれば自然治癒することもあります。酸によって歯の表面が溶かされることを脱灰といいます。脱灰すると歯の表面が白っぽくなりますが、この段階ではまだ歯に穴は空いていません。虫歯の一歩手前の状態です。歯が再石灰化(溶けた歯の表面が修復されること)されれば、自然治癒していきます。

フッ素はこの再石灰化を促し、初期の虫歯が自然治癒するのを助けてくれます。できるだけフッ素の含まれている歯磨き剤を選びましょう。また、歯科医院での定期的なフッ化物塗布もおすすめいたします。その際に正しい歯磨きの仕方を教えてもらい、毎日のケアを通して虫歯を予防していきましょう。

2018.04.24

歯は何歳になったら受診すればいい?<お口のQ&A>

1歳6ヶ月頃を目安に受診しましょう。

個人差はありますが、乳歯はだいたい生後6ヶ月前後から生え始めます。まずは前歯から生え始め、徐々に奥歯が生えてきます。2歳半前後に、すべての乳歯20本が生えそろいます。1歳6ヶ月健診の時に、歯科健診の項目があります。そこで歯科医師からの歯科健診を受けます。自治体によってはその時にフッ化物塗布をしてくれるところもあります。その頃を目安に小児歯科を受診することをおすすめします。

はじめは歯科医院に慣れさせるところから始めます。お口を空ける練習をしたり、お口にミラーなどを入れたり、歯ブラシをしてあげたりと、徐々に刺激になれさせます。また保護者の方は、歯科衛生士から仕上げ磨きの仕方についての指導も受けましょう。

すべての乳歯が生えそろってきた2歳6ヶ月~3歳以降は、少なくとも半年に1度は歯科医院を受診しましょう。フッ素は生えたばかりの歯に塗布するとより効果的のため、状況を見てフッ化物塗布を行っていきます。

しかし、歯科医院を受診するのに早すぎるということはありません。何か気になることや不安なことがあれば1歳6ヶ月より前であっても、一度歯科医師に見てもらいましょう。

2018.04.24

虫歯が感染するってほんと?<お口のQ&A>

虫歯は人から人にうつる感染症です。

「キスで虫歯がうつる」という話を聞いたことがあるかもしれません。実は虫歯菌であるミュータンス菌は、生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中には存在しません。しかし、最初の歯が生え始める生後6ヶ月前後から感染し始めます。

ほとんどの場合、赤ちゃんに虫歯菌が感染するのは周りの大人たちからです。例えば以下のことが考えられます。
・キスをする
・固いものを噛み砕いてから食べさせる
・お箸やスプーンを大人と共有する
・熱い食べ物を息をかけて冷ましてあげる
虫歯菌は唾液を通して感染します。

虫歯菌の感染を完全に防ぐことはできません。しかし、感染時期を遅らせることはできます。まずは周りの大人たちのお口を、清潔な状態に保ちましょう。毎日丁寧に歯を磨いたり、定期的に歯科医院でクリーニングしてもらいましょう。またスプーンなどは大人と共有しないようにしましょう。過敏になりすぎる必要はありませんが、感染を遅らせるために意識してみてください。

2018.04.24

甘いものは虫歯になりやすい?<お口のQ&A>

虫歯菌は糖分を分解して酸を作り、それが虫歯の原因になります。

「甘いものをたくさん食べると虫歯になる」ということは、多くの方がご存知だと思います。お口の中に常在している虫歯菌の一種、ミュータンス菌は糖分を代謝して酸を作り出します。この酸に歯の表面のエナメル質がさらされ続けると、徐々に溶け出し穴があいてしまいます。これが虫歯のメカニズムです。そのため甘いものを食べていると虫歯になりやすいといえます。しかし甘いものだけが虫歯になるわけではありません。通常ほとんどの食事に糖分は含まれています。ご飯やパンの中にも含まれているのです。

エナメル質はpH5.5以下になると溶け始めます。しかし唾液には酸性になったお口の中を30~40分ほどかけて中性に戻そうとする働きがあります。そのためエナメル質が溶け出す前にお口の中は中性に戻ります。しかし、「ダラダラと食べる」ことをしてしまうと、常にお口の中が酸性状態になります。そのため虫歯になりやすくなります。

虫歯のなりやすさは食習慣と大きく関係しています。甘いものを食べるなら、時間をしっかりと決めたり、食事の後に頂くようにしてください。そして食べた後は歯を磨くようにしましょう。

2018.04.24

歯ブラシの交換時期はどれくらいですか?<お口のQ&A>

基本的に月1回交換しましょう。

歯ブラシの交換時期は、1ヶ月に1回です。同じ歯ブラシを長く使い続けていると、歯ブラシに付着した細菌が繁殖し、衛生面で問題が出てきます。せっかくお口の中の汚れを落とすために磨いているのに、長期間使用している歯ブラシを使うなら逆に汚れを歯になすりつけてしまうのです。そのため月1回は交換することを心がけてください。電動歯ブラシを使用している方は、3ヶ月に1回を目安に交換しましょう。

しかし毛先が開いてしまっている歯ブラシは、たとえまだ1ヶ月経っていないとしても交換したほうがふさわしいでしょう。毛先の開いた歯ブラシは、新しい歯ブラシと比べて歯垢除去効率が60%ほどにまで低下すると言われています。そのため毛先が開いてきたら、新しいものに交換するようにしましょう。

しかし、交換してから1ヶ月以内に毛先が開く場合は、ブラッシング圧が強いです。力を入れてゴシゴシと磨く癖のある方は、優しい力で磨くことを意識しましょう。また、一度歯科医院に歯ブラシを持参し、歯科衛生士からのブラッシング指導を受けましょう。

2018.04.24

電動と普通の歯ブラシはどちらが磨ける?<お口のQ&A>

歯ブラシの方がキレイに磨けますが、歯磨きが苦手な方は電動の方がお勧めです。

最近多くの種類の電動ブラシが販売されています。電動ブラシは歯垢除去効率がとても良く、普通の歯ブラシよりもキレイに汚れを落とすことができます。しかしいくつか注意しないといけない点もあります。

  1. 歯ブラシを動かさない
    電動歯ブラシ自体が振動しているため、普通の歯ブラシと同じように横にゴシゴシと動かしてしまうと、汚れを落とすことができません。横に動かしたくなるかもしれませんが、1歯につき2~3秒止まってから、次の歯に移りましょう。
  2. 軽い力で磨く
    普通の歯ブラシよりもパワーが強いため、軽い力で磨くようにしましょう。
  3. デンタルフロスや歯間ブラシの使用が必要
    普通の歯ブラシでも同じことが言えますが、歯と歯の間の汚れは歯ブラシでは落とすことができません。そのため、歯間部の清掃にデンタルフロスや、歯間ブラシの使用が必要です。

一方、普通の歯ブラシも様々な種類があります。電動ブラシと普通の歯ブラシ、どちらを使用したほうがいいかは患者さん毎に異なります。自分にどちらが向いているか、歯科医師、歯科衛生士に相談してみましょう。

1 2 3 4 5 6
かんの歯科クリニックが伝えたい7つのこと かんの歯科クリニック|小児歯科サイト マウスピース矯正インビザライン
入れ歯のお悩みありませんか? 訪問歯科 ひろゆき歯科クリニックHiroyuki Dental Clinic
歯科医師募集 EPARK